モーリシャスでは何十年もの間、農業が経済を支えてきました。単作でスタートした農業は、現在では多様化が進み、203を超える関税品目が現地生産、輸出されています。 産業基盤が大幅な成長を遂げているモーリシャスですが、島の風景を象徴するのはサトウキビ畑であり、農業・農産物加工部門は経済の重要な柱であり続けています。 産業発展に伴い、農業も大幅な近代化、変革、多様化を遂げてきました。例えば、砂糖産業はサトウキビ産業へと発展し、精製糖や特殊糖、アルコール、ラム酒などの生産に加え、現在では、高い付加価値のある園芸品、果物や野菜、多数の加工食品なども現地で生産されています。
このように国民の需要を長年支えてきた農業ですが、現在の自給率は23%にとどまっています。現在、国家経済に占める農業の比率は3.2%であり、そのうちサトウキビ栽培と砂糖生産が主要な活動となっています。食料の輸入依存度を下げ、歳入や輸出からの収入を増やすために、政府は、輸入代替、食品加工、シェルターファーミング(ハウス栽培)、さらには栄養補助食品などの高級製品の生産を奨励する予算措置を導入し、農業・農産業の発展を積極的に後押ししています。モーリシャス産農産物の輸出促進に向け、政府は、ヨーロッパ、日本、オーストラリア、カナダ、中東への農産物の輸出に対し、航空運賃の40%を割り引くという貿易促進・マーケティング戦略を拡充しました。